若手技術者応援コラム 技術力向上への道 Vol.5


ライター:床並 英亮氏

「土木施工管理技士の試験概要」と
「一級土木施工管理技士の難易度」について[前編]

土木施工管理技士ってどんな種類の試験がある?

前回コラム(Vol4)で紹介した、「土木施工管理技士」という資格ですが、正式な試験名は『土木施工管理技術検定(以下、試験)』をいいます。
また、以下の示すように試験には一級と二級の2種類があります。
両者の違いですが、建設業法で定められた配置基準により監理技術者か主任技術者として活躍できる範囲が違ってきます(Vol4コラムでも触れましたね)。

土木試験はだれでも受験できる?

いえ、本試験は実務経験が厳格に規定されています。
また、この実務経験の諸条件がかなり複雑なのですが、大まかにいうと下記のようなイメージです。

※クリックすると画像が大きく表示されます

一目瞭然ですが、1級土木の方が、2級土木より長い実務経験が要求されています。
特に、高卒・中学卒者にとっては、大卒・短大・高専卒者よりも厳しい経験年数が課せられています。(上図、赤枠部)

しかし、手立てはあります!

それは、2級土木を先に取得するというものです。

例えば、工業高校[土木学科]を卒業したB君を例に説明してみましょう。
B君は卒業後、18才で床並建設に入社したとします。
通常なら、1級土木の受験は
「10年の実務経験」より、早くても28才での初挑戦となります。

しかし、会社の上司から2級土木の受験を勧められました。
3年の実務経験を経て、見事、22才で一発合格しました。

2級土木に合格したら、5年以上の実務経験で1級土木に挑戦できますが、会社から主任技術者として1年間現場に従事する機会をもらったため、実務経験5年から3年に短縮し26才の年に受験することができるようになりました。

つまり、

という試験制度になります。

その他、詳しい情報は
試験実施機関「一般社団法人 全国建設研修センター」のホームページ(http://www.jctc.jp/)をご確認くださいね。

試験はいつどのように実施されるの?

1級も2級も「学科試験」と「実地試験」2種類の試験があります。
概ねの試験実施時期は、下図をご参照ください。

実務経験の諸条件同様に、複雑な試験スケジュールになっていますが、1級2級ともに「学科」「実地」の両方の試験に合格しないと土木施工管理技士の合格証を受け取ることができません。

1級土木は、「学科」「実地」ともに年1回のチャンスしかなく、各々の試験日が異なるのが特徴です。
また、学科試験に一度合格すれば、実地試験は2回チャレンジすることができる制度があるので、「実地試験のみ」の受験者(いわゆる浪人生)も3割程度いるのが特徴です。

一方、2級土木は「学科」「実地」が同一日に実施される特徴があります。
ただし、学科試験だけ受験したい人のために(年2回制)が2018年度から採用されていいます。
学科試験のみだと、年齢が17歳以上の者であれば、実務経験の有無にかかわらずだれでも受験できるため、「就職を控えた学生」「学科と実地を別々に受けたい人」などのニーズがあろうかと思います。
つまり、2級土木は「学科・実地型」「学科(前期)型」「学科(後期)型」「実地型」の計4パターンの受験スタイルがあることになります。

出題形式は、学科試験は「択一式」、実地試験は「記述式」(2級は一部、択一式)となります。

次回、後編では、1級土木の試験難易度について私が分析した内容をお伝えします。


床並 英亮氏プロフィール

大学卒業後、大手マリコンで11年間、土木技術者として現場施工管理及び積算業務に従事する。
その後、地元の政令指定都市に転勤後約5年間、工事の設計の発注業務に従事し39歳で独立起業する。
独立後は、人材教育事業を主力に建設業の担い手確保活動に献身している。1級土木施工管理技士と技術士(建設部門)の社員教育も手掛けている。


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