若手技術者応援コラム 技術力向上への道 Vol.4


ライター:床並 英亮氏

土木施工管理技士という資格について

前回までのコラムでは、施工管理という仕事の目的や業務内容、施工管理項目について記述してきました。今回からは、施工管理において技術力向上に直結できる国家資格について、その必要性や魅力をご紹介したいと思います。

施工管理のノウハウが基礎から学べる_国家資格とは?

皆さんは施工管理業務について基礎から学べる国家資格があることをご存知でしょうか?
それは、『土木施工管理技士』という国家資格です。

https://www.wakachiku.co.jp/recruit/fresh/interview/interview01.html

土木工事において現場監督をしている技術者の皆さんなら、ご存知の方も多いと思います。この土木施工管理技士という国家資格ですが、建築士のように世間一般にはあまり知られていません。

しかし、社会人となった若手技術者の皆さんが、これから安定した給与を得て安定した生活を送る上でも非常に重要な資格となります。もっと単刀直入にいうと、この資格を有してかつ土木施工管理の業務に従事し続けさえいれば
「路頭に迷うことは少ない」 免許に意味合いが近い資格 といえます。

土木施工管理技士が免許に近いといわれる理由とは?

では、なぜ免許に意味合いが近いのかを説明します。
土木施工管理技士は国土交通省が所管している国家資格になるのですが、建設業法という法律の規定に基づいて技術検定試験が実施されています。

そして、同じ建設業法では、
施工技術の確保を目的に「主任技術者または監理技術者」の配置要件も規定
されており、その内容を下表に示します。

えっ?ここで疑問が出てきませんか?

Q:「監理技術者」や「主任技術者」は土木施工管理技士の資格と関係あるの?

答え(A)は、関係あり です。

実は、上表の青枠部 「一級・二級国家資格者」 が土木施工管理技士の合格者であることを意味しています。

ご存知の方も多いと思いますが、土木施工管理技士には一級と二級があり、保有資格によって主任技術者か監理技術者となり工事現場の技術者(責任者)として活躍する権限が少し異なります。

皆さんが所属している建設会社は、元請け・下請け、金額の大小に関係なく全ての工事現場に技術者(責任者)を配置しなくてはいけません。
この全ての現場に配置しなくてはいけない責任者が「主任技術者」というものです。

また工事の金額や現場の規模が大きくなると主任技術者よりも更にレベルアップした「監理技術者」という技術者(責任者)を配置することになります。

簡単にいうと
『二級土木施工管理技士よりも一級土木施工管理技士の有資格者の方が、より大きな現場を管理できる「監理技術者」という資格者証(免許)を得ることができる』
ということになります。

 監理技術者(一級土木施工管理技士有資格者etc)は、指定機関より『監理技術者資格者証』の交付をうけることになります。

監理技術者資格者証は名前こそ「資格者証」ですが、中身は「免許」と同じで、
下記のような義務も生じます。

❶ 監理技術者資格者証の携帯
監理技術者として配置された技術者は、監理技術者資格者証を携帯し、発注者の求めに応じていつでも提示できるようにする必要があります。.

❷ 監理技術者資格者証の更新
監理技術者資格者証の有効期間は、例外を除き監理技術者資格者証の交付日から5年間です。ですので、監理技術者として配置される場合には、有効期限が切れないようにしなければなりません。

これは、運転免許証に近いイメージでかつ、安全で・高品質で・経済的に 構造物を完成させる 土木工事の要となる 技術者の証(あかし) ≒ 免許 という位置づけともいえるのです。

土木施工管理技士の魅力とは?

もし、あなたが免許となりうる監理技術者証をもてば、会社内におけるあなたの位置づけも変わってくるでしょう。もちろん、工事の責任者となるため他の技能労働者や技術者よりは給与も高い傾向になることでしょう。

加えて、近年、建設業界でも働き方改革や待遇改善の取り組みが促進されており、中期的(五年後)な視点でも更に魅力ある業界となることと私は考えています。

しかしながら、10年ほど前に建設投資額が大幅に縮小された時代がありました。
建設業界は不景気となり私たち土木技術者も厳しい時代を経験することとなりました。

上のグラフからも分かるように、建設投資額(土木)の減少傾向と比例し、一級土木施工管理技士の受験者数も減少しています。

平成23年に発生した東日本大震災以降、建設投資額が急増することとなりましたが、現在でも受験者数は回復していないのが実情です。

つまり、これから皆さんが
監理技術者を取得すれば、活躍できる環境は大いにある ということです!

次世代の監理技術者や主任技術者を目指す皆さんへの
期待は大きいし!活躍できる環境も多いある!

ということが、 土木施工管理技士(取得)の魅力 の一つではないでしょうか。

是非、試験にチャレンジしてみてください!!

次回は、土木施工管理技士の試験概要と一級土木施工管理技士の難易度について
記事を書きたいと思います。


床並 英亮氏プロフィール

大学卒業後、大手マリコンで11年間、土木技術者として現場施工管理及び積算業務に従事する。
その後、地元の政令指定都市に転勤後約5年間、工事の設計の発注業務に従事し39歳で独立起業する。
独立後は、人材教育事業を主力に建設業の担い手確保活動に献身している。1級土木施工管理技士と技術士(建設部門)の社員教育も手掛けている。


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