若手技術者応援コラム 技術力向上への道 Vol.8<後編>


ライター:床並 英亮氏

1級土木試験の出題科目と学習要点(実地試験編)
~3段階に分けて学習しよう!~

Vol.8<前編>では、下記について解説しました。

①出題される問題構成を理解しよう
②~「必須問題」とは?~ 施工経験記述の準備は選択問題の知識養成後が望ましい!?

Vol.8<後編>では、以下について解説していきます。

~「選択問題(1)」「選択問題(2)」とは~ 
空欄穴埋め型の選択問題(1)から先行して対策しよう!

選択問題(1)はいわゆる『空欄穴埋め型』の問題です。
一方、選択問題(2)は完全記述型の問題となり、出題科目は以下の表をご参照ください。

環境保全系と施工計画以外の「土工」「コンクリート」「品質」「安全」からは、選択問題(1)(2)で1題ずつ計2題出題されています。

選択問題(1)の出題例を以下にお示しいたします。

これは、実際、平成29年度に選択問題(1)で出題された土工系の問題文です。

(イ)~(ハ)の計5か所の空欄に用語を記述させる問題で、解答例も以下に示しておきます。

一方、選択問題(2)からの出題例も以下に示します(H27出題)。

お察しの方もいるかと思いますが、例示した選択問題(1)も選択問題(2)も同じ内容が問われています。[問題7]では、前述の空欄穴埋め問題文(1)~(5)のうち2つを記述できれば正解となります。

 どちらが解答しやすいか?、まずはどちらを優先して学習すべきか?、がイメージできた!という方もおられるでしょう。

そうです、まずは土台となる選択問題(1)の空欄穴埋め型問題で、重要用語や数字基準を記述できる基礎力を養う必要があります。語彙力が備蓄できれば、選択問題(2)で問われる内容に、重要用語を含ませて正解文を記述できるようになります。

 しかしながら、空欄穴埋め型で問われる5つの用語×10年分を対策しても、各分野における必要用語量は不足していると言わざるをえません。
 つまり、「空欄穴埋め型練習は、選択問題(1)の過去問だけでは十分に対応できない」ということです。

ただし、身近な教材を使うことで解決できる策はあります。

それは、

『学科試験の問題文を再利用(復習)する』というものです。

学科試験での問題を使い、以下のように要点部を黄色で明示します。

※勿論、適当でない箇所は正しい内容に修正してください

学科試験では、4者択一のため、黄色部の内容が合っているかどうか?という推察力で正解できますが、実地試験ではそうはいきません。

「黄色マーキング部が空欄なら記述できるか?」という以下のような問題に置き換えて、キーワードのアウトプット訓練を行ってください。

特に、「学科試験は合格するが、実地試験は何度受けても不合格となる」という方は、学科試験段階での学習深度が浅いことが原因として考えられます。
 もっと端的にいうと、「学科試験をバカにせず、丁寧に学習しておけば実地試験の選択問題で高得点を獲得する可能性が高まる!」ということです

 そして、選択問題対策に万全を期せば、必須問題での「施工経験記述」の対応措置事項の論点が自ずと見えてくることでしょう。

まとめ

Vol.8<前編><後編>でお伝えしたかったことは、「試験に出る順番」に学習するよりも、選択問題(1)のキーワード学習を優先してから、選択問(2)の完全記述型にチャレンジしてください。

私は、これを『3段階学習法』と表現して受講生にお伝えしています。

また、キーワード力が養成されれば、施工経験の記述ネタも見えてくる!ということです。来年こそは、合格できるように応援しています!

次回は、
2021年度から行われる「試験制度の大幅改正内容について」について記事を書きたいと思います。

お楽しみに!


床並 英亮氏プロフィール

大学卒業後、大手マリコンで11年間、土木技術者として現場施工管理及び積算業務に従事する。
その後、地元の政令指定都市に転勤後約5年間、工事の設計の発注業務に従事し39歳で独立起業する。
独立後は、人材教育事業を主力に建設業の担い手確保活動に献身している。1級土木施工管理技士と技術士(建設部門)の社員教育も手掛けている。

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